渡米後:税金関連

税金関連

 

W4フォームの書き方

W4 (Employee’s Withholding Allowance Certificate)
従業員源泉徴収額

A Enter “1” for yourself if no one else can claim you as a dependent

B Enter “1” if:

  • • You are single and have only one job; or
  • • You are married, have only one job, and your spouse does not work;
       or...
  • • Your wages from a second job or your spouse’s wages
      (or the total of both) are $1,500 or less.

次のいずれかの場合に「1」に記入。
未婚者で、一つの仕事にのみ就いている
既婚者で、一つの仕事にのみ就いている場合、
  又は配偶者が働いていない場合。
二つ目の仕事からの賃金、または配偶者の仕事の賃金の合計が
  1,500 ドル以下。

C C. Enter “1” for your spouse. But, you may choose to enter “-0-” if you are married and have either a working spouse or more than one job. (Entering “-0-” may help you avoid having too little tax withheld.)

配偶者がいる場合は「1」を記入。結婚していて配偶者が働いているか、
二つ以上の仕事に就いているなら「0」を記入。
先に天引きされる所得税(源泉徴収)が少なすぎる事を
避けたいなら「0」。

D Enter number of dependents (other than your spouse or yourself) you will claim on your tax return

(配偶者と本人を除く)扶養する人の人数を記入。

E E. Enter “1” if you will file as head of household on your tax return.

世帯主である場合は「1」を記入。

F Enter “1” if you have at least $2,000 of child or dependent care expenses for which you plan to claim a credit (Note. Do not include child support payments.)

子供または被扶養者の養育費用が 2,000 ドル以上超える場合には「1」
を記入。

G Child Tax Credit (including additional child tax credit).

If your total income will be less than $65,000 ($95,000 if married), enter “2” for each eligible child; then less “1” if you have three to six eligible children or less “2” if you have seven or more eligible children.
If your total income will be between $65,000 and $84,000 ($95,000 and $119,000 if married), enter “1” for each eligible child

合計の所得が 65,000 ドル(既婚なら 95,000 ドル)以下なら、
  子供一人につき「2」を記入。又3 人以上なら「1」、7 人以上なら「2」
  を引く。
      (例) 子ども2人→ 「4」を記入
合計の所得が 65,000 ~ 84,000 ドル
  (既婚なら 95,000 ~ 119,000 ドル)なら、子供一人あたり「1」を記入。
      (例) 子ども2人→ 「2」を記入

H Add lines A through G and enter total here.

A から G までの数字を計算して、合計したものを記入しましょう。

従業員源泉徴収額
従業員源泉徴収額

Employee’s Withholding Allowance Certificate
従業員源泉徴収証明書

1 First Name / Last Name / Your Address

2 Social Security Number の入力

3 婚姻状態

4 ソーシャルセキュリティーカードのラストネームが違う場合
       *(結婚した後)

5 Total number of allowanceは本人の自由で数字を入れることが
       できます。Tax Return の際に納税額不足となるか納税額超過となるかに
       関係して来ます。一般的には、“0”を記入します。詳細などは、直接ビザ
       をスポンサーしているアドバイザーに相談しましょう。

6 もし追加金額で、給与明細から控除する(天引きする)額がある場合のみ
       記入しましょう。

7 空欄、もしくは(J-1ビザの場合) NRA(Non Resident Alien)
       と記入します。

8 最後にご自分の署名と日付を書きましょう。

9 記入が終わったら、雇用者又はHRに用紙を渡しましょう。

従業員源泉徴収額
従業員源泉徴収額

Deductions and
Adjustments Worksheet

所得控除と調整の計算表

W-4フォームは初めて申請する方には、
関係ありませんので、空欄にして下さい

所得控除と調整の計算表

Two-Earners /
Multiple Jobs Work Sheet

独身で、2つ以上仕事を掛け持ちしている人、又は配偶者と一緒にまとめて
申請するときに記入する欄です。

 

 

所得控除と調整の計算表

米国での確定申告(Tax Return)について

Tax Returnとは日本でいう確定申告に当たるものです。

日本では通常、勤め先が手続きをしてくれますが、アメリカでは個人で手続きを
行わなければなりません。確定申告の方法は、自分で書類を用意する方法の他、
主に会計会社のオンラインシステムを使って自分で行う方法や、会計士に
お金を払って頼む方法があります。

J1ビザで来る研究者の方は、渡米後2年(※)経っているかどうか、
アメリカで収入はあるか、等によって申告方法が変わってきます。

※入国日から2年間ではなく、暦年ベースであることに注意。

 

1 申告書類

Jビザで滞在される研究者の方は、実質滞在テストを免除される期間
(Exempt Individual扱いの期間)については、Form 1040-NR + Form 8843
が基本となります。J-2ビザ で一緒に渡米された配偶者、及びお子様について
も、実質滞在テストを免除される期間は、Form 8843の申告が必要となります。

 

Form 1040-NR [PDF] (フォームの書き方: Form1040NR)

Form 8843 [PDF] (フォームの書き方: Form 8843)

 

申告期限は、翌年の4月15日(消印有効)となります。配達記録の残るUSPSのCertified Mail にて送付し、送付記録を大切に保管しておくと安心です。

 

まずはこちらのチャートで提出する必要のあるフォームを確認しましょう。

米国での確定申告

2 実質滞在テスト(Substantial Presence Text)の免除規定

Exempt Individual ・・・ ある一定期間実質滞在テストを免除され、米国非居住者扱いがされる方を指す。

税金免除(Exempt from Tax)ではなく、実質滞在テスト免除(Exempt from substantial presence test)を意味します。

研究留学者がもっとも多く該当するのが以下の2つと考えられます。

(1) A teacher or trainee temporarily present in the United States under a “J” or “Q” visa, who substantially complies with the requirements of the visa. (2) A student temporarily present in the United States under an “F,” “J,” “M,” or “Q” visa, who substantially complies with the requirements of the visa.

Jビザにて研究留学される方は、(1) に該当し、入国から2年間(カレンダーイヤー、暦年ベース)、実質滞在テストを免除される。暦年ベースであることに注意。
例外的に、米国外の雇用主からのみ収入を得ている場合に、3年目以降も実質滞在テストを免除される規定があります。

(例)Jビザ研究者として2015年12月31日に入国
Exempt Individual として扱われるのは、2015年、2016年の暦年のみ、2017年も引き続き滞在する場合は、2017年1月1日から実質滞在テストの適用を受ける。入国日から2年間でない点に注意が必要。

3 誰が申告義務を負うか?

米国税法上居住者 ・・・ 一定額以上の所得がある人

収入の種類、未婚・既婚のステータスによって申告が必要となる所得金額が異なりますが、基本的には課税所得が生じる場合が多く該当します。

米国税法上非居住者 ・・・ 以下の2つの条件で申告が必要となることが多くなります。(以下Form 1040-NR Instruction から抜粋)

1. You were a nonresident alien engaged in a trade or business in the United States during 2016.
You must file even if:
a. You have no income from a trade or business conducted in the United States,
b. You have no U.S. source income, or
c. Your income is exempt from U.S. tax under a tax treaty or any section of the Internal Revenue Code.

2. You were a nonresident alien not engaged in a trade or business in the United States during 2016 and:
a. You received income from U.S. sources that is reportable on Schedule NEC, lines 1 through 12, and
b. Not all of the U.S. tax that you owe was withheld from that income.

Jビザで米国に滞在される方で、米国税法上非居住者となる場合は、上記の1に該当することになることが多くなります。
研究留学でも、”engaged in a trade or business in the United States” として取り扱われることになります。

4 米国居住者 vs 米国非居住者

グリーンカードテスト、または実質滞在テスト(Substantial Presence Test)を満たすと、米国居住者となる。

グリーンカードテスト ・・・ グリーンカードを持っているか?
実質滞在テスト  ・・・ *申告の年において、滞在日数が31日以上、かつ 

*申告の年における滞在日数
 +その前の年における滞在日数×1/3
 +2年前の年における滞在日数×1/6 が183日以上
*申告の年・・・対象とする申告の年をさします。2015年の申告の場合は2015年

(計算例) 2015年、2016年、2017年と毎年121日ずつ滞在したとします。実質滞在テスト(substantial presence test) を適用すると以下のようになります。

121日 + 121日 x 1 />3 + 121日 x 1/6 < 183日

毎年の滞在を121日に抑えている限り、実質滞在テスト上、米国居住者になることはないと言えます。

注意1) 実質滞在テストを満たしても、申告の年に183日未満の滞在であれば、米国非居住者として扱える場合があります。

f8840 [PDF] (Closer Connection Exception Statement for Aliens)

こちらのフォームを提出し、税法上の居住地(Tax Home)が米国外であることを示すことで、例外として米国非居住者として扱うことができます。

注意2) 実質滞在テストを満たし、かつ申告の年に183日以上の滞在をした場合でも、日米両国にて税務上の居住者となっている場合には、
日米租税条約第4条3項により、税務上の居住地国を租税条約に基づき決定することができます。

注意3) グリーンカードテスト、及び実質滞在テストについては、米国入国年、米国出国年、グリーンカード取得年、及びグリーンカード放棄年には、
その他注意事項(First-year choice、Choosing Resident Alien Status、Dual Status、Earlier residency termination date、Long-term resident 等の規定)が
あるため、注意が必要となります。

5 米国居住者と米国非居住者の税務上の違い

米国居住者 ・・・ 全世界所得が課税対象となります。米国外金融資産の報告義務など厳しいルールが適用されます。

(参照)
IRS Report of Foreign Bank and Financial Accounts

米国非居住者 ・・・ 米国源泉所得のみ課税対象となります。

以下は所得の源泉地を一般的に決定するルール

所得の種類
  • Pay for personal services
    (役務の対価)
  • Dividends
    (配当金)
  • Interest
    (利子所得)
  • Rents
    (賃貸収益)
  • 使用料など
    (Royalties - Patents, Copyrights, Etc.)
  • 年金
    (Pensions due to personal services performed)
  • 奨学金など
    (Scholarships and fellowship grants)
源泉地(Source)の決定方法
  • サービスを遂行した場所
    (Where services are performed)
  • 会社設立の国
    (Type of corporation(U.S. or foreign))
  • 支払い主の居住地
    (Residence of payor)
  • 動産または不動産の所在地
    (Where property is located)
  • 使用された場所
    (Where property is used)
  • サービスを遂行した場所
    (Where services were performed while a nonresident alien)
  • 一般に支払い主の居住地
    (Generally, residence of payor)

(注意)米国税法上非居住者扱いの場合は、所得が以下の2つのカテゴリーに分類され、異なる税金の計算ルールが適用されます。

・ Income Effectively Connected with a U.S. Trade or Business (一般に就労所得など、Form 1040NR Page 1で報告)

・ Income Not Effectively Connected with a U.S. Trade or Business (一般に投資所得など、Form 1040NR Page 4で報告)

6 租税条約による非課税 (日米租税条約第20条)

米国にある大学、学校その他の教育機関において教育又は研究を行うために、米国に滞在する個人が、その教育又は研究について受ける報酬については、
米国に到着した日から2年以内は、米国にて課税されません。

しかしながら、上記租税条約の適用を受けるためには、引き続き日本の税法上の居住者(全世界所得を日本に報告する義務のある者)である必要があり、
実質的に適用ができないことが多くなっています。

なお、日米租税条約第20条は、次回の租税条約改定においては、廃止されることになっております。

7 州税に対する注意

日米租税条約は、それぞれの州との間では当然
ながら締結はありません。
6の租税条約や、8の特別ルールはあくまでも
連邦所得税に対するものであるため、州税に対して
の適用があるかは州ごとに異なるため、注意が必要
です。連邦所得税上の所得を基準とする
州で結果的に租税条約の恩恵を受けられる州など
もありますが、個別に確認が必要となります。

8 その他、Jビザの方の特別ルール(I.R.C. §872(b)(3))

F、J、Q ビザで一時的に米国に滞在する
米国非居住者が受け取る米国外の雇用主からの
報酬については、課税所得から除外される。
(どのように申告するかは、専門家に相談が必要
と思います。)

9 米国社会保障税(Social Security Tax、Medicare Tax)

Social Security Tax 及び Medicare Taxに
関して、F-1, J-1, M-1, Q-1 ビザで一時的に米国
に滞在しているStudent, Scholar, Teacher,
ResearcherもしくはTrainee などには、米国
税法上非居住者である限り、免除されるという
ルールがあります。米国雇用主からの給与の場合
で、これらに該当する場合は、Social Security
Tax及び Medicare Tax の源泉徴収が間違って
行われないように、雇用主との調整が必要となります。

※本掲載内容につきましてのご質問は、記事をご提供頂きました米国公認会計士の若菜雅幸氏へお問い合わせください。
若菜雅幸 米国公認会計士(www.wakanacpa.com)
Masayuki Wakana, CPA (Certified Public Accountant)
This written advice is not intended or written to be used, and it cannot be used by any taxpayer, for the purpose of avoiding penalties that may be imposed on the taxpayer.